身体介護とは、食事や排泄の介助、衣服の着脱、清拭(せいしき)、
入浴介助、身体整容、体位交換、移動・移乗の介助、起床や就寝の
介助、外出介助、そのほか必要な身体的な介護がおこなわれます。
訪問介護の重要な仕事は、要介護者やお年寄りに対する身体介護です。
1.
個別性の尊重
身体介護には日常生活を送る上でのあらゆる場面での介護があります。
身体状況や生活習慣は一人ひとり違います(個別性)。
そのため、その人の状態に合わせた介護技術が必要となります。
2.
自己決定の尊重
人は寝たきりになっても、自分で決定したいという欲求があります。
介護者は、本人の自己決定を尊重することを意識し、『できることを維持
し、広げていく介護』を実践します。
主な身体介護をあげてみると、
●食事に関する介助
配膳下膳の介助、食事をする際の介助、水分補給時の介助、食事量や
水分量が適度であるかなどのチェックなど
●入浴に関する介助
入浴の準備、入浴後の後片付け、洗髪の介護、洗身の介護、手足を洗う
介助、足浴の介助、部分浴(陰部など)の介助など
●排泄に関する介助
ポータブル便器を利用しての排泄介助、おむつの交換、便器や尿器使用
時の介助、便器や尿器の後始末、陰部や臀部の清拭など
●清潔に関する介助
入浴の介助、清拭の介助、洗面時の介助、寝衣の着脱時の介助、うがい
の介助、歯磨きの介助、爪切りの介助、ひげ剃りの介助、髪を整える介助
など
●移動時に関する介助
歩行時の介助、車椅子の介助や介護、車椅子での移乗時の介助、トイレ
への誘導、体位を変える際の介助など
●その他の介助
通院時の介助、薬を飲む時の介助などとなっています。